アニリン・アセトアニリド(アミノ基置換ベンゼン)のオルト・パラ配向性 101回薬剤師国家試験問103の1
第101回薬剤師国家試験 問103の1
芳香族化合物Aの求電子置換反応によるモノブロモ化に関する記述の正誤を判定してみよう。
1 Aは主に3位で反応する。
第101回薬剤師国家試験 問103の1 解答解説
1 × Aは主に3位で反応する。
→ 〇 Aは主に4位で反応する。
既存の置換基の共鳴効果による配向性と立体障害を考慮し、どの位置で求電子置換反応が起こりやすいか考える。
既存の置換基の共鳴効果よる芳香族求電子置換反応の配向性について、既存の置換基が電子供与性共鳴効果を与える場合はオルト・パラ配向性となり、既存の置換基が電子求引性共鳴効果を与えるならばメタ配向性となる。
アミン(アミドのアミン側を含む)は電子供与性共鳴効果を与えるのでオルト・パラ配向性となる。
既存の置換基による立体障害について、置換基のオルト位は立体障害が大きい。
以上のことから、Aでは主に4位(アミノ基のパラ位)で求電子置換反応が起こると考えられる。
芳香族求電子置換反応の配向性・反応性については下記のリンク先を参照
芳香族求電子置換反応の配向性・反応性
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