芳香族求電子置換反応 置換基効果による反応性・配向性 84回薬剤師国家試験問9

第84回薬剤師国家試験 問9
化合物Aのニトロ化を行った時、予想される主生成物を1〜5の中から1つ選びなさい。

 

芳香族求電子置換反応 置換基効果による反応性・配向性 84回問9

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薬剤師国家試験過去問題集 化学 芳香族化合物

 

第84回薬剤師国家試験 問9 解答解説

 

芳香族求電子置換反応について、置換基効果による反応性(起こりやすさ)・配向性(位置選択性)の問題である。

 

芳香族求電子置換反応の配向性・反応性については下記のリンク先を参照
芳香族求電子置換反応の配向性・反応性

 

 

芳香族求電子置換反応 置換基効果による反応性・配向性 84回問9

 

求電子置換反応のニトロ化である。
Aの左側のベンゼン環はカルボニル(C=O)が置換しているとみなすことができる。カルボニルのようにO,Nの不飽和結合を含む官能基は芳香環に対して電子求引性電子効果を与え、芳香環の電子密度を低下させ、求電子置換反応の反応性を低下させる。

 

一方、Aの右側のベンゼン環はアミンが置換しているとみなすことができる。アミン(アミドのアミノ基)は芳香環に対して電子供与性の電子効果を与え、芳香環の電子密度を高め、求電子置換反応の反応性を高める。
 よって、主にアミンが置換しているベンゼン環でニトロ化が起こると考えられる。

 

 次に、右側のベンゼン環のどの炭素で反応が起こるかについて、置換基の共鳴効果による配向性と置換基による立体障害を考慮する。共鳴効果による配向性について、アミン(アミドのアミノ基を含む)が置換したベンゼン環は求電子置換反応においてオルト・パラ配向性を示す。立体障害について、置換基のオルト位は立体障害が大きい。

 

以上のことから、化合物Aでは、アミンのパラ位の炭素で相対的に求電子置換反応が起こりやすいと考えられる。

 

芳香族求電子置換反応 置換基効果による反応性・配向性 84回問9

 

よって、設問の反応の主生成物は3であると考えられる。

 

芳香族求電子置換反応 置換基効果による反応性・配向性 84回問9

 

 

★ 芳香族化合物における置換基による求電子置換反応の進行の比較

 

芳香族求電子置換反応 置換基効果による反応性・配向性 84回問9

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