ナフタレンの求電子置換反応の配向性(位置選択性) 98回薬剤師国家試験問102の4

第98回薬剤師国家試験 問102の4
以下の芳香族置換反応について、主生成物の構造を正しく示しているか判定してみよう。ただし、反応は終了後、適切な後処理を施してある。

 

ナフタレンの求電子置換反応の配向性(位置選択性) 98回問102の4

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第98回薬剤師国家試験 問102の4 解答解説

 

ナフタレンの求電子置換反応の配向性(位置選択性) 98回問102の4

 

ナフタレンの求電子置換反応の配向性について、
主にα位(1位)で反応する。
その理由として、α位(1位)に求電子試薬が付加したカチオン中間体は、β位(2位)に付加したものと比べ、安定性の高い共鳴構造式を多く描けるからである。ここでいう安定性の高い共鳴構造式とは、ナフタレンの2つの環のうち、求電子試薬が付加していない方の環がベンゼン環(芳香環)となっている構造式を指す。このような構造式はエネルギーが低く、真の構造に対する寄与が大きい。安定性の低い共鳴構造式とは、ナフタレンの2つの環のうち、どちらもベンゼン環(芳香環)ではなくなっている構造を指す。このような構造式はエネルギーが高く、真の構造に対する寄与が低い。

 

ナフタレンの求電子置換反応の配向性(位置選択性) 98回問102の4

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