炎症性疾患時のα1-酸性糖タンパク質の濃度と塩基性薬物の分布容積 101回薬剤師国家試験問167の5
101回薬剤師国家試験 問167の5
薬物の組織分布に関する記述の正誤を判定してみよう。
5 炎症性疾患時にはα1-酸性糖タンパク質の血漿中濃度が低下し、塩基性薬物の分布容積が増大する。
101回薬剤師国家試験 問167の5 解答解説
5 × 炎症性疾患時にはα1-酸性糖タンパク質の血漿中濃度が低下し、塩基性薬物の分布容積が増大する。
→ 〇 炎症性疾患時にはα1-酸性糖タンパク質の血漿中濃度が上昇し、塩基性薬物の分布容積が減少する。
α1-酸性糖タンパク質は、塩基性薬物と強く結合する血漿タンパク質であり、
炎症性疾患、心筋梗塞、外傷などで血漿中濃度が上昇する。
また、高齢者は、α1-酸性糖タンパク質の血漿中濃度が上昇する。
炎症性疾患時には、α1-酸性糖タンパク質の血漿中濃度が上昇し、
塩基性薬物では、血漿タンパク結合率が上昇するので、分布容積は減少する。