空隙体積が2/5になるまで圧縮した際のみかけの密度 107回薬剤師国家試験問177の4
107回薬剤師国家試験 問177の4
粉体の性質に関する記述の正誤を判定してみよう。
4 真密度1.4g/cm3、空隙率0.5の粉末70 g の空隙体積が2/5 になるまで圧縮した際のみかけの密度は1.0 g/cm3 である。
107回薬剤師国家試験 問177の4 解答解説
4 〇 真密度1.4g/cm3、空隙率0.5の粉末70 g の空隙体積が2/5 になるまで圧縮した際のみかけの密度は1.0 g/cm3 である。
本問では、粉体の圧縮後の見かけ密度を求める。
見かけ密度(ρ見)とは空隙を含む粉体の体積であり、
次式で表される。
見かけ体積(かさ体積)とは空隙を含む粉体の体積である。
粉体の質量は70gと与えられているので、
圧縮後の見かけ体積(V見後)がわかれば、
@式より見かけ密度を求められる。
(1)圧縮前の粉体について
空隙率(ε)とは、見かけ体積中の空隙の占める割合であり、
下記の式で表される。
圧縮前の粉体について、
真密は1.4g/cm3、空隙率は0.5であるので、
A式を用いて下記のように見かけ密度(ρ見前)を計算できる。
得られた情報より、圧縮前の粉体について、
見かけ体積(V見前),真体積(V真),空隙体積は下記のように計算できる。
(2)圧縮後の粉体
圧縮後は空隙体積が2/5になるので、
圧縮後の空隙体積は2/5×50cm3 = 20cm3である。
圧縮後の見かけ体積(V見後)は、
V見後 = 真体積 + 空隙体積
= 50cm3 + 20cm3
= 70cm3
である。
したがって、
圧縮後の粉体の見かけ密度(ρ見後)は、