安息角に関する記述 82回薬剤師国家試験問167
82回薬剤師国家試験 問167
医薬品粉体の安息角に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
a 医薬品粉体は吸湿により安息角が大きくなる。
b 安息角の大きい医薬品粉体ほど、その流動性は悪い。
c 安息角の大きい医薬品粉体ほど、その付着性は小さい。
d 医薬品粉体を顆粒状に製した場合は、その安息角はもとの粉体よりも小さくなる。
e みかけの密度(かさ密度)の大きい医薬品粉体ほど、その安息角は大きい。
82回薬剤師国家試験 問167 解答解説
◆ bについて
b 〇 安息角の大きい医薬品粉体ほど、その流動性は悪い。
安息角の小さい粉体ほど流動性は良い。
安息角の大きい粉体ほど流動性は悪い。
安息角と流動性については下記のリンク先を参照
安息角の小さい粉体ほど流動性が良い 89回問164の2
◆ aについて
a 〇 医薬品粉体は吸湿により安息角が大きくなる。
粉体は吸湿により付着凝集性が大きくなり、流動性が低下するので、安息角は大きくなる。
◆ cについて
c × 安息角の大きい医薬品粉体ほど、その付着性は小さい。
→ 〇 安息角の大きい医薬品粉体ほど、その付着性は大きい。
安息角の大きい粉体ほど、
流動性は悪く、付着凝集性は大きいと考えられる。
◆ dについて
d 〇 医薬品粉体を顆粒状に製した場合は、その安息角はもとの粉体よりも小さくなる。
粉体を顆粒状に製すると、粒子径が大きくなり、
付着凝集性が小さくなるので、
流動性が良くなり、安息角は小さくなる。
◆ eについて
e × みかけの密度(かさ密度)の大きい医薬品粉体ほど、その安息角は大きい。
→ 〇 みかけの密度(かさ密度)の大きい医薬品粉体ほど、その安息角は小さい。
みかけの密度(かさ密度)とは空隙を含む粉体の密度である。
みかけの密度(かさ密度)の大きい医薬品粉体ほど、
空隙が小さく、付着凝集性が小さいので、
流動性が良く、安息角は小さいと考えられる。