粉体の混合性と粒子形状・粒子径・密度 98回薬剤師国家試験問276
98回薬剤師国家試験 問276
粉末薬品の混合に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選びなさい。
1 互いに相互作用を起こさない水に可溶な2種の結晶性粉末を混合すると、臨界相対湿度は上昇する。
2 水に可溶な結晶性粉末と不溶な結晶性粉末とを混合すると、水に可溶な結晶性粉末の臨界相対湿度は低下する。
3 粉末薬品の混合性は、粉末薬品の粒子形状の影響を受ける。
4 2種の粉末薬品を混合する場合、粒子の密度差が大きいほど混合性がよい。
5 粉末薬品の混合は、粒子間の結合性及び付着性が小さい場合には平均粒子径の差が近いほど容易である。
98回薬剤師国家試験 問276 解答解説
◆ 1,2について
1 × 互いに相互作用を起こさない水に可溶な2種の結晶性粉末を混合すると、臨界相対湿度は上昇する。
→ 〇 互いに相互作用を起こさない水に可溶な2種の結晶性粉末を混合すると、臨界相対湿度は低下する。
2 × 水に可溶な結晶性粉末と不溶な結晶性粉末とを混合すると、水に可溶な結晶性粉末の臨界相対湿度は低下する。
水溶性の結晶性粉体同士を混合すると臨界相対湿度(CRH)は低下するが、
水溶性の結晶性粉体と水不溶性の結晶性粉体を混合しても臨界相対湿度(CRH)は低下しない。
関連問題
エルダーの仮説 混合物の臨界相対湿度CRH 90回問168
◆ 3について
3 〇 粉末薬品の混合性は、粉末薬品の粒子形状の影響を受ける。
粒状または球状の粒子よりも円柱状の粒子の方が混合性は良い。
◆ 4について
4 × 2種の粉末薬品を混合する場合、粒子の密度差が大きいほど混合性がよい。
医薬品を混合する場合、
粒子の密度差が大きくなると混合性は悪くなる。
◆ 5について
5 〇 粉末薬品の混合は、粒子間の結合性及び付着性が小さい場合には平均粒子径の差が近いほど容易である。
医薬品を混合する場合、
粒子径の差が大きくなると混合性は悪くなる。
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