安息香酸(benzoic acid)誘導体とグリニャール試薬との反応 83回薬剤師国家試験問9エ

第83回薬剤師国家試験 問9エ
benzoic acid誘導体 aに関する下記の記述エの正誤を判定してみよう。

 

安息香酸(benzoic acid)誘導体とグリニャール試薬との反応 83回問9エ

 

エ. Grignard試薬はaと反応する。

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第83回薬剤師国家試験 問9エ 解答解説

 

安息香酸(benzoic acid)誘導体とグリニャール試薬との反応 83回問9エ

 

エ.〇 Grignard試薬はaと反応する。

 

グリニャール試薬(アルキルマグネシウムブロミド:RMgX)は、Mgと結合した炭素が負電荷を帯びており(C:−)、カルボアニオン(R−)として振る舞う。

 

設問の反応は、カルボン酸誘導体の1種のエステルとグリニャール試薬由来のカルボアニオン(R−)との反応である。
カルボン酸誘導体(R1-CO-L)グリニャール試薬(R2MgX)を反応させると、カルボアニオン(R2−)による求核アシル置換反応の結果、R1-CO-Lにおいて脱離基(L)が水素(R2)に置換したケトン(R1-CO-R2)が生成する。さらに、生成したケトン(R1-CO-R2)に対してカルボアニオン(R−)が求核付加してアルコキシドイオンが生成し、続いてそれがプロトン化され、最終的に3級アルコール(R1-C(R2)2-OH)を生成する。

 

安息香酸(benzoic acid)誘導体とグリニャール試薬との反応 83回問9エ

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