89回薬剤師国家試験問12 安息香酸誘導体に関する記述
第89回薬剤師国家試験 問12a
安息香酸誘導体に関する記述のうち、正しいものはどれか。
a 安息香酸エチルとメチルマグネシウムブロミドとの反応では、通常第一級アルコールが生成する。
b 第一級アミンとの反応性は、安息香酸エチルの方が塩化ベンゾイルより高い。
c 安息香酸エチルの酸触媒加水分解反応について、シリカゲルを固定相とする薄層クロマトグラフ法にて追跡する際、安息香酸のRf値は通常、安息香酸エチルのRf値より小さい。
d 安息香酸エチルを水素化アルミニウムリチウムにて還元すると、ベンズアルデヒドが主生成物として得られる。
e 酸触媒を用いる安息香酸エチルとメタノールの反応は、平衡反応である。
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第89回薬剤師国家試験 問12a 解答解説
◆ aについて
a × 安息香酸エチルとメチルマグネシウムブロミドとの反応では、通常第一級アルコールが生成する。
→ 〇 安息香酸エチルとメチルマグネシウムブロミドとの反応では、通常第三級アルコールが生成する。
詳細は下記のリンク先を参照
安息香酸エチルとメチルマグネシウムブロミドの反応 89回問12a
◆ bについて
b × 第一級アミンとの反応性は、安息香酸エチルの方が塩化ベンゾイルより高い。
→ 〇 第一級アミンとの反応性は、塩化ベンゾイル(酸ハロゲン化物)の方が安息香酸エチル(エステル)より高い。
詳細は下記のリンク先を参照
安息香酸エチルと塩化ベンゾイルの反応性の比較 89回問12b
◆ cについて
c ○ 安息香酸エチルの酸触媒加水分解反応について、シリカゲルを固定相とする薄層クロマトグラフ法にて追跡する際、安息香酸のRf値は通常、安息香酸エチルのRf値より小さい。
詳細は下記のリンク先を参照
89回問12c
◆ dについて
d × 安息香酸エチルを水素化アルミニウムリチウムにて還元すると、ベンズアルデヒドが主生成物として得られる。
→ 〇 安息香酸エチルを水素化アルミニウムリチウムにて還元すると、ベンジルアルコールが主生成物として得られる。
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エステルのLiAlH4によるヒドリド還元 89回問12d
◆ eについて
e ○ 酸触媒を用いる安息香酸エチルとメタノールの反応は、平衡反応である。
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エステル交換反応は平衡反応 89回問12e