0次反応と1次反応の半減期が等しくなる初濃度 102回薬剤師国家試験問174

102回薬剤師国家試験 問174
25℃の水溶液中における薬物A及び薬物Bの濃度を経時的に測定したところ、下図のような結果を得た。次に、両薬物について同一濃度(C0)の水溶液を調製し、25℃で保存したとき、薬物濃度がC0/2になるまでに要する時間が等しくなった。C0(mg/mL)に最も近い値はどれか。1つ選びなさい。

 

102回薬剤師国家試験問174 0次と1次反応の半減期が等しくなるC0

 

1 2.40
2 3.60
3 3.75
4 9.60
5 10.0

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102回薬剤師国家試験 問174 解答解説

 

正解は3の3.75である。

 

本問では、
薬物Aの半減期(t1/2A)と
薬物Bの半減期(t1/2B)が等しくなるC0を求める。
解き方としては、
t1/2A = t1/2B で立式し、
C0について解けば良い。

 

・薬物Aのグラフより得られる情報
薬物Aのグラフを見ると、
時間に対する濃度の片対数プロットが右下がりの直線を描いていることから、
薬物Aの分解は一次反応に従うと考えられる。

 

102回薬剤師国家試験問174 0次と1次反応の半減期が等しくなるC0

 

そのため、
薬物Aの半減期(t1/2A)は次の@式で表される。

 

102回薬剤師国家試験問174 0次と1次反応の半減期が等しくなるC0
よって、薬物Aの半減期(t1/2A)はC0によらず一定である。
Aのグラフより、t1/2A = 3日とわかる。

 

 

・薬物Bのグラフより得られる情報
薬物Bのグラフを見ると、
時間に対する濃度のプロットが右下がりの直線を描いていることから、
薬物Bの分解は0次反応に従うと考えられる。

 

102回薬剤師国家試験問174 0次と1次反応の半減期が等しくなるC0

 

そのため、
薬物Aの半減期(t1/2B)は次のA式で表される。

 

102回薬剤師国家試験問174 0次と1次反応の半減期が等しくなるC0

 

Bのグラフより、
C0=10(mg/mL)の時、
t1/2B=8日である。
これらの数値をA式に代入すると、
反応速度定数(k0)が求められる。

 

102回薬剤師国家試験問174 0次と1次反応の半減期が等しくなるC0

 

以上より、
t1/2A = t1/2B で立式し、
得られた数値を代入し、
C0について解けば良い。

 

102回薬剤師国家試験問174 0次と1次反応の半減期が等しくなるC0

 

 

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