95回薬剤師国家試験問23 初濃度を変えたときの半減期の変化

95回薬剤師国家試験 問23
化合物 A、B 及び C の分解過程はみかけ上、0次反応、1次反応、又は2次反応のいずれかで起こっている。図は3つの化合物の初濃度が 10 mg/mL のときの、化合物濃度の経時変化を示しており、いずれの場合も半減期は 4 h であった。この初濃度を 20 mg/mL に変えたとき、A、B 及び C の半減期は、それぞれ[ a ]h、[ b ]h 及び[ c ]hである。

 

[ a ][ b ][ c ]に入れるべき数値の正しい組合せはどれか。

 

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95回薬剤師国家試験 問23 解答解説

 

正解は3である。
初濃度を 20 mg/mL に変えたとき、
A、B 及び C の半減期は、
それぞれ[a:2]h、[b:4]h 及び[c:8]hである。

 

95回薬剤師国家試験問23 初濃度を変えたときの半減期の変化

 

グラフより、
半減期以前では、
分解の反応速度は、速いものから、
A>B>Cである。

 

半減期以降では、
分解の反応速度は、速いものから、
C>B>Aである。

 

よって、
Aの分解は2次反応に従い、
Bの分解は1次反応に従い、
Cの分解は0次反応に従うと考えられる。

 

0次、1次、2次の各反応の
半減期(t1/2)の特徴は下記の通り。

 

・0次反応の半減期
95回薬剤師国家試験問23 初濃度を変えたときの半減期の変化
上式より、0次反応の半減期は初濃度に比例する。

 

 

・1次反応の半減期
95回薬剤師国家試験問23 初濃度を変えたときの半減期の変化
上式より、1次反応の半減期は初濃度に無関係で一定である。

 

 

・2次反応の半減期
95回薬剤師国家試験問23 初濃度を変えたときの半減期の変化
上式より、2次反応の半減期は初濃度に反比例する。

 

よって、
Aの分解は2次反応に従うので半減期は初期濃度に反比例し、
Bの分解は1次反応に従うので半減期は初期濃度に無関係で、
Cの分解は0次反応に従うので半減期は初期濃度に比例する。

 

初濃度が10 mg/mLの時は、
A,B,Cのいずれの半減期も4hだったことから、
初濃度が20 mg/mLの時は、
Aの半減期は2h、
Bの半減期は4h、
Cの半減期は8hであると考えられる。

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