96回薬剤師国家試験問23 H2 + Br2 → 2HBrの反応次数

96回薬剤師国家試験 問23
表は反応 H2 + Br2 → 2HBr において、
反応物の濃度(CH2、CBr2)を変えて反応の初期速度νを測定した結果である。
この反応の反応次数はH2に関して[ a ]、Br2に関して[ b ]である。
[ ]に入れるべき数値として正しいものの組合せはどれか。

 

96回薬剤師国家試験問23 反応次数の求め方

トップページへ

 

薬剤師国家試験過去問題 科目別まとめ一覧 へ

 

薬剤師国家試験過去問題集 反応速度論 一覧へ

 

 

96回薬剤師国家試験 問23 解答解説

 

正解は3である。
この反応の反応次数は、
H2に関して[a:1]、
Br2に関して[b:1/2]である。

 

本問は、
H2 + Br2 → 2HBr
の反応について、
下記で表される反応速度式
ν = k[H2n[Br2m
の各反応物の反応次数(n,m)を調べる問題である。

 

 

◆ H2の反応次数
H2の反応次数を知るには、
CBr2が同じ条件でのCH2の変化に対する反応速度νの変化を見る。

 

96回薬剤師国家試験問23 反応次数の求め方

 

CBr2=1.6×10−2mol・L−1の場合、
CH2が1.4×10−2mol・L−1から5.6×10−2mol・L−1へと4倍に変化したのに対して、
反応速度νは1.1×10−6mol−1・s−1から4.4×10−6mol−1・s−1へと4倍に変化している。

 

また、CBr2=3.2×10−2mol・L−1の場合、
CH2が1.4×10−2mol・L−1から2.8×10−2mol・L−1へと2倍に変化したのに対して、
反応速度νは1.6×10−6mol−1・s−1から3.2×10−6mol−1・s−1へと2倍に変化している。

 

よって、H2に関して反応次数は1である。

 

 

◆ Br2の反応次数
Br2の反応次数を知るには、
CH2が同じ条件でのCBr2の変化に対する反応速度νの変化を見る。

 

96回薬剤師国家試験問23 反応次数の求め方

 

CH2=1.4×10−2mol・L−1の場合、
CBr2が1.6×10−2mol・L−1から6.4×10−2mol・L−1へと4倍に変化したのに対して、
反応速度νは1.1×10−6mol−1・s−1から2.2×10−6mol−1・s−1へと2倍に変化している。

 

よって、Br2に関して反応次数は1/2である。

トップへ戻る