可逆反応の速度定数 93回薬剤師国家試験問21
93回薬剤師国家試験 問21
次の記述の[ ]に入れるべき数値の正しい組合せはどれか。
反応開始時には化合物Aのみが存在しており、可逆反応によって化合物Bを生じる。この正逆両反応とも一次反応で進行している。
このAとBの濃度の時間変化を下図に示している。
この反応の速度定数k1は[ a ]min−1であり、k−1は[ b ]min−1である。ただし、ln2=0.693とする。
93回薬剤師国家試験 問21 解答解説
正解は5である。
k1=[a:0.024]min−1
k−1=[b:0.006]min−1
設問の可逆反応について、
Aの消失速度定数(kA)は次式で表される。
kA = k1 + k−1
設問の図より、
平衡状態において、
AとBの濃度比は、
[A]eq:[B]eq= 20:80 = 1:4
であることから、
Aの半減期(t1/2A )は、
Aの割合が100%から60%になるのに要した時間に等しく、23minである。
本問では、正逆両反応とも一次反応で進行するので、
Aの半減期(t1/2A )について次式が成り立つ。
であるので、
k 1:k −1 = 4:1 である。
kA = k1 + k−1 より、
k 1とk −1はそれぞれ次のように求められる。
k 1:4/5×0.3min−1 = 0.24min−1
k −1:1/5×0.3min−1 = 0.6min−1