2次反応の速度定数,半減期,直線 97回薬剤師国家試験問94

97回薬剤師国家試験 問94
反応A → Bは、反応物Aの濃度Cに関して2次反応である。この反応に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選びなさい。ただし、反応物Aの初濃度をC 0、反応速度定数をk、半減期をt1/2とする。

 

1 圧力、温度が一定ならば、C0が変化してもkは一定である。
2 C0が2 倍になれば、反応速度は2 倍になる。
3 C0が2 倍になれば、t1/2は1/2 になる。
4 濃度の逆数1/Cを反応時間に対してプロットすると、傾きが(ln2)/k の直線が得られる。

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97回薬剤師国家試験 問94 解答解説

 

◆ 1について
1 〇 圧力、温度が一定ならば、C 0が変化してもk は一定である。

 

反応速度定数kは温度・圧力などの反応条件によって変化するが、
反応物の濃度には無関係な値である。

 

 

◆ 2について
2 × C 0が2 倍になれば、反応速度は2倍になる。
→ 〇 C 0が2 倍になれば、反応速度は4倍になる。

 

反応A→Bが二次反応に従う時、
二次反応の反応速度について、次式が成り立つ。

 

2次反応の速度定数,半減期,直線 97回薬剤師国家試験問94

 

 

上式より、二次反応の反応速度は反応物の濃度の二乗に比例する。
よって、二次反応において、
初濃度(C 0)が2 倍になれば、反応速度は4倍になる。

 

 

◆ 3について
3 〇 C0が2 倍になれば、t1/2は1/2 になる。

 

二次反応の半減期(t1/2)は次式で表される。

 

2次反応の速度定数,半減期,直線 97回薬剤師国家試験問94

 

上式より、
二次反応の半減期(t1/2)は
反応物の初濃度(C0)に反比例する。
よって、二次反応において、
初濃度(C0)が2 倍になれば、
半減期(t1/2)は1/2になる。

 

 

◆ 4について
4 × 濃度の逆数1/Cを反応時間に対してプロットすると、傾きが(ln2)/kの直線が得られる。
→ 〇 濃度の逆数1/Cを反応時間に対してプロットすると、傾きがkの直線が得られる。

 

二次反応の積分型速度式は下記の通り。

 

2次反応の速度定数,半減期,直線 97回薬剤師国家試験問94

 

上式より、二次反応において、
反応物の濃度の逆数1/Cを反応時間に対してプロットすると、
傾きがkの右上がりの直線が得られる。

 

2次反応の速度定数,半減期,直線 97回薬剤師国家試験問94

 

 

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