ハロゲンとの距離と誘起効果・酸性の強さ 106回薬剤師国家試験問102の5

第106回薬剤師国家試験 問102の5
酸性の強さの比較の正誤を判定してみよう。
ただし、第一解離のみを比較するものとする。

 

ハロゲンとの距離と誘起効果・酸性の強さ 106回薬剤師国家試験問102の5

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第106回薬剤師国家試験 問102の5 解答解説

 

ハロゲンとの距離と誘起効果・酸性の強さ 106回薬剤師国家試験問102の5

 

上記の酸性度の比較は正しい。

 

共役塩基の安定性が高いほど、
元の酸の酸性度は高い。

 

置換基による電子求引性電子効果が強いほど、
共役塩基の負電荷の非局在化の度合いは高くなり、
共役塩基の安定性は高くなるので、
元の酸の酸性度は高くなる。

 

置換基による誘起効果は、官能基との距離が近いほど強い。

 

詳細は下記のリンク先を参照
置換基の誘起効果の官能基との距離による変化

 

ハロゲンは電子求引性誘起効果を与える。
ClとCOOHとの距離が近いほど、
COOHに対するClの電子求引性誘起効果が強く働き、
共役塩基のCOO−の負電荷の非局在化の度合いは高くなり、
共役塩基の安定性は高くなるので、
元の酸であるCOOHの酸性度は強くなる。

 

ハロゲンとの距離と誘起効果・酸性の強さ 106回薬剤師国家試験問102の5

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