粉体の流動性を改善するために大きくすべき物性値 108回薬剤師国家試験問49
108回薬剤師国家試験 問49
粉体の流動性を改善するために、大きくすべき物性値はどれか。1つ選びなさい。
1 かさ比容積
2 安息角
3 かさ密度
4 内部摩擦係数
5 空隙率
108回薬剤師国家試験 問49 解答解説
粉体の流動性を改善するために、大きくすべき物性値は、
3のかさ密度である。
かさ密度とは、みかけ密度とも呼ばれ、
空隙を含む粉体の密度である。
粉体のかさ密度が大きいほど、
空隙が小さく、付着・凝集性が小さいことを示す。
よって、粉体のかさ密度が大きいほど、
流動性は良いことになる。
関連問題
みかけの密度(かさ密度)と安息角・流動性 82回問167e
◆ 1:かさ比容積
かさ比容積とは単位質量あたり(1gあたり)のかさ体積である。
かさ体積とは、みかけ体積とも呼ばれ、
空隙を含む粉体の体積である。
粉体のかさ比容積が小さいほど、かさ体積は小さいことになり、
それは粉体の空隙が小さく、付着・凝集性が小さいことを示す。
したがって、粉体のかさ比容積が小さいほど、
流動性は良いことになる。
◆ 2:安息角
粉体の安息角が小さいほど、流動性は良い。
安息角ついては下記のリンク先を参照
安息角の小さい粉体ほど流動性が良い 89回問164の2
◆ 4:内部摩擦係数
粉体の内部摩擦係数が小さいほど、流動性は良い。
◆ 5:空隙率
粉体の空隙率が小さいほど、流動性は良い。
また、粉体の流動性と関係する主な物性値として粒子形があり、
一般に、粉体の粒子径が小さいほど付着力・凝集力は大きくなるので、流動性は悪くなる。
関連問題
粉体の粒子径と流動性・充填性の関係 89回問164