アスベリン散と幼児用PL配合顆粒の調剤 105回薬剤師国家試験問278,279

105回薬剤師国家試験 問278?279
5歳女児。熱や咳の症状があり母親に連れられて受診し、下記内容の処方箋を持って来局した。母親との会話において、子どもは以前にも散剤や顆粒剤を服用したことがあり、問題なく飲めたとのことであった。また、母親が右手に包帯をしており、物を取扱いにくいため、一包にまとめて欲しいと医師に申し入れ済みとのことであった。

 

105回薬剤師国家試験問278,279 アスベリン散と幼児用PL配合顆粒の調剤

 

問278(薬剤)
薬剤師はこの処方の調剤方法を検討するため、アスベリン散と幼児用PL配合顆粒の処方量を十分に振とう混合してみた。このときの状態を模式的に表す図として、最も適切なのはどれか。1つ選びなさい。

 

105回薬剤師国家試験問278,279 アスベリン散と幼児用PL配合顆粒の調剤

 

問279(実務)
前問での検討結果を踏まえて、この患者に対する最も適切な調剤方法はどれか。1つ選びなさい。
1 両剤を計量し、乳鉢にて、乳棒で混和し分包した。
2 アスベリン散を乳糖で賦形したものと幼児用PL配合顆粒を、2段分割(2度撒き)で分包した。
3 両剤を計量し、乳鉢にて、スパーテルで混和し分包した。
4 幼児用PL配合顆粒を調剤用ミルで粉砕してから、アスベリン散と乳棒・乳鉢にて混和し分包した。
5 アスベリン散を乳糖で賦形したものをふるいで篩過してから、幼児用PL 配合顆粒と乳棒・乳鉢にて混和し分包した。

トップページへ

 

薬剤師国家試験過去問題集 科目別まとめ一覧 へ

 

 

105回薬剤師国家試験 問278(薬剤) 解答解説

 

105回薬剤師国家試験問278,279 アスベリン散と幼児用PL配合顆粒の調剤

 

アスベリン散と幼児用PL配合顆粒の処方量を十分に振とう混合したときの状態を模式的に表す図として、最も適切なのは選択肢1である。

 

105回薬剤師国家試験問278,279 アスベリン散と幼児用PL配合顆粒の調剤

 

粒子径の異なる粉体を混合すると、一般に、下に粒子径の小さい粉体が集まり、上に粒子径の大きい粉体が集まるかたちで分離する。
よって、本問の処方薬を混合すると、下に粒子径の小さいアスベリン散が集まり、上に粒子径の大きい幼児用PL顆粒が集まるかたちで分離すると考えられる。

 

 

105回薬剤師国家試験 問279(実務) 解答解説

 

この患者に対する最も適切な調剤方法は、選択肢2の「アスベリン散を乳糖で賦形したものと幼児用PL配合顆粒を、2段分割(2度撒き)で分包した」である。

 

アスベリン散と幼児用PL配合顆粒を混合すると、混和せず分離してしまう。
よって、2剤を混合せず、2段分割(2度撒き)で分包するのが適切である。
また、アスベリン散は1回量が0.1gと少量であるため、乳糖で賦形してから撒くのが良い。

 

 

★他サイトさんの解説へのリンク
105回問278,279(e-RECさん)

トップへ戻る