84回薬剤師国家試験問27 日本薬局方一般試験法液体クロマトグラフ法
84回薬剤師国家試験 問27
日本薬局方一般試験法液体クロマトグラフ法において、
理論段数N及び分離度Rsは次式で示される。
次の記述の正誤について、正しいものはどれか。
a ピーク高さと保持時間が同じなら、ピークが鋭いほど理論段数は大きい。
b ピーク高さの中点におけるピーク幅が同じなら、保持時間が短いほど理論段数は大きい。
c 2つの物質の保持時間が同一であるなら、分離度は0(ゼロ)である。
d 2つの物質の保持時間の差が同一であるなら、2つの物質のピークが鋭いほど分離度は大きい。
84回薬剤師国家試験 問27 解答解説
◆ aについて
a 〇 ピーク高さと保持時間が同じなら、ピークが鋭いほど理論段数は大きい。
ピークが鋭くピーク幅が狭いほど理論段数は大きい。
詳細は下記のリンク先を参照
ピークが鋭いほど理論段数は大きい 102回問98の1
◆ bについて
b × ピーク高さの中点におけるピーク幅が同じなら、保持時間が短いほど理論段数は大きい。
理論段数(N)は下記の式で表される。
上式より、
ピーク高さの中点におけるピーク幅(W 0.5h)が同じなら、
保持時間が短いほど理論段数は小さく、
保持時間が長いほど理論段数は大きい。
◆ cについて
c 〇 2つの物質の保持時間が同一であるなら、分離度は0(ゼロ)である。
詳細は下記のリンク先を参照
保持時間が同じ場合の分離度 89回問28の2,3
◆ dについて
d 〇 2つの物質の保持時間の差が同一であるなら、2つの物質のピークが鋭いほど分離度は大きい。
分離度(Rs)は下記の式で表される。
上式より、
2つの物質の保持時間の差が同一であるなら、
2つの物質のピークが鋭くピーク幅が狭いほど分離度は大きい。