ガスクロマトグラフ法に関する記述 90回薬剤師国家試験問27

90回薬剤師国家試験 問27
ガスクロマトグラフ法に関する記述のうち、正しいものはどれか。

 

1 吸着型充填剤としては、長鎖アルキル基結合シリカゲル、活性炭、アルミナ、ゼオライトなどが用いられる。
2 分配型充填剤を用いる方法が、気・液クロマトグラフ法に含まれる。
3 液体クロマトグラフ法と同じく、イオン交換型充填剤も使われる。
4 電子捕獲型検出器内の放射線源には、3Hまたは32Pが用いられる。
5 アルカリ熱イオン化検出器は、リンやイオウに選択的である。

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90回薬剤師国家試験 問27 解答解説

 

◆ 1について
1 × 吸着型充填剤としては、長鎖アルキル基結合シリカゲル、活性炭、アルミナ、ゼオライトなどが用いられる。

 

ガスクロマトグラフィーの充填カラムの吸着型充填剤としては、シリカゲル、活性炭、アルミナ、ゼオライトなどが用いられる。
長鎖アルキル基結合シリカゲルは、液体クロマトグラフィーの分配型充填剤として用いられる。

 

 

◆ 2について
2 〇 ガスクロマトグラフ法では、分配型充填剤を用いる方法が、気・液クロマトグラフ法に含まれる。

 

固定相に不揮発性液体を用いるガスクロマトグラフィーを気・液クロマトグラフィーと呼び、
気・液クロマトグラフィーの分離モードは分配である。

 

固定相に固体を用いるガスクロマトグラフィーを気・固クロマトグラフィーと呼び、
気・固クロマトグラフィーの分離モードは吸着である。

 

★ 参考外部サイトリンク
ガスクロマトグラフィーの基礎(ジーエルサイエンス株式会社さん)

 

 

◆ 3について
3 × ガスクロマトグラフ法では、液体クロマトグラフ法と同じく、イオン交換型充填剤も使われる。

 

ガスクロマトグラフィーの分離機構(モード)は吸着と分配の2つであり、
イオン交換はない。

 

 

◆ 4について
4 × 電子捕獲型検出器内の放射線源には、3Hまたは32Pが用いられる。
→ 〇 電子捕獲型検出器内の放射線源には、3Hまたは63Niが用いられる。

 

下記のリンク先を参照
電子捕獲型検出器の特徴 90回問27の4

 

 

◆ 5について
5 × アルカリ熱イオン化検出器は、リンやイオウに選択的である。
→ 〇 アルカリ熱イオン化検出器は、リンや窒素を含む化合物を選択的に検出できる。

 

リンや硫黄を含む化合物を選択的に検出できるのは炎光光度検出器(flame photometric detector:FPD)である。

 

アルカリ熱イオン化検出器(flame thermionic detector :FTD)はリンや窒素を含む化合物を選択的に検出できる。

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