92回薬剤師国家試験問25 ガスクロ 昇温,誘導体化

92回薬剤師国家試験 問25
ガスクロマトグラフ法に関する記述のうち、正しいものはどれか。

 

a カラム効率は理論段数(N)で表すことができ、Nの値が小さいほどカラム効率は良い。
b 試料の熱安定性や揮発性を高める目的で、トリメチルシリル化などの誘導体化が行われることがある。
c 分離を効果的に行う目的で、カラム温度を一定速度で上昇させることがある。
d 水素炎イオン化検出器は、ほとんどすべての無機及び有機化合物を検出できる。

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92回薬剤師国家試験 問25 解答解説

 

◆ aについて
a × カラム効率は理論段数(N)で表すことができ、Nの値が小さいほどカラム効率は良い。
→ 〇 カラム効率は理論段数(N)で表すことができ、
理論段数の値が大きいほどカラム効率は良い。

 

下記のリンク先を参照
理論段数の値とカラム効率 92回問25a

 

 

◆ bについて
b 〇 試料の熱安定性や揮発性を高める目的で、トリメチルシリル化などの誘導体化が行われることがある。

 

ガスクロマトグラフィー(GC)では、
試料中の成分は気体である必要があり、
また、GCの試料注入部は200〜300℃,カラムは百数十度以上である。
よって、GCでは試料の熱安定性や揮発性を高める目的で、トリメチルシリル化などの誘導体化が行われることがある。

 

 

◆ cについて
c 〇 分離を効果的に行う目的で、カラム温度を一定速度で上昇させることがある。

 

広い範囲で沸点の異なる成分を一度に分離しようとする場合,
カラム温度を徐々に上昇させると,分離を効果的に行うことが可能となる。
これを昇温ガスクロマトグラフィーと呼ぶ。

 

 

◆ dについて
d × 水素炎イオン化検出器は、ほとんどすべての無機及び有機化合物を検出できる。

 

水素炎イオン化検出器(FID)では無機化合物の検出はできない。

 

下記のリンク先を参照
水素炎イオン化検出器(FID)の特徴 92回問25d

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