理論段数とは? 理論段数の値とカラム効率 92回薬剤師国家試験問25a
92回薬剤師国家試験 問25a
クロマトグラフ法に関する下記の記述の正誤を判定してみよう。
a カラム効率は理論段数(N)で表すことができ、Nの値が小さいほどカラム効率は良い。
92回薬剤師国家試験 問25a 解答解説
a × カラム効率は理論段数(N)で表すことができ、Nの値が小さいほどカラム効率は良い。
→ 〇 カラム効率は理論段数(N)で表すことができ、
理論段数の値が大きいほどカラム効率は良い。
理論段数(number of theoretical plates)はカラム内における成分のバンドの広がり度合いを表す指標であり、カラムの分離効率を示す。
理論段数(N)が大きい値を示すほど、優れた分離系である。
理論段数(N)が大きいほど、
ピークはシャープであり、
ピーク同士の重なりは小さく、
そのカラムの分離効率は高いことを示す。
なお、カラムの分離効率を示す指標として他に理論段高さ(H)がある。
理論段数(N)はカラムの長さに比例するので、
長さの異なるカラムの分離効率の比較に理論段数を用いるのは適当ではない。
そのため、カラム効率の評価に理論段高さも用いられる。
理論段高さとは?102回問98の3
理論段高さ(H)が小さいほどカラムの分離効率は高いことを示す。
理論段数(N)は下記の式で表される。
上式より、
ピーク高さと保持時間が同じなら、
ピーク幅が狭いほど理論段数(N)は大きい。
理論段数(N)が大きいほど、
ピークは鋭く、
ピーク同士の重なりは小さく、
そのカラムの分離効率は高いことを示す。