薄層クロマトグラフィーのRf値 88回薬剤師国家試験問28c
88回薬剤師国家試験 問28c
クロマトグラフ法に関する記述のうち、正しいものはどれか。
c 薄層クロマトグラフ法におけるRf値の最大値は1である。
88回薬剤師国家試験 問28c 解答解説
c 〇 薄層クロマトグラフ法におけるRf値の最大値は1である。
薄層クロマトグラフ法におけるRf値は下記の式で求められる。
上式において、
分子の分析対象成分の移動距離は、
分母の展開溶媒の移動距離を超えることはないので、
Rf値の最大値は1である
分析対象成分が固定相に全く保持されず、成分の移動距離と展開溶媒の移動距離が同じならRf値は1となる。
分析対象成分が固定相に良く保持され、原線から全く移動しなければRf値は0となる。
Rf値は同一条件下で物質ごとに固有の値となるため、
Rf値は物質同定の指標となる。
Rf値は温度など測定条件の影響を受けやすく再現性が高くない。
そのため、標準品を同時に展開してRf値を比較する必要がある。
一般に、展開距離を長くすると分離能は高くなるが、
反面、長すぎると各成分のスポットが伸びて広がってしまう。