アミノ酸分析に用いられる陽イオン交換クロマトグラフィー 97回薬剤師国家試験問97の3

97回薬剤師国家試験 問97の3
クロマトグラフィーに関する下記の記述の正誤を判定してみよう。

 

3 アミノ酸分析に用いられる陽イオン交換クロマトグラフィーでは、塩基性の強いアミノ酸から順に溶出される。

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97回薬剤師国家試験 問97の3 解答解説

 

3 × アミノ酸分析に用いられる陽イオン交換クロマトグラフィーでは、塩基性の強いアミノ酸から順に溶出される。

 

→ 〇 アミノ酸分析に用いられる陽イオン交換クロマトグラフィーでは、酸性の強い(等電点の低い)アミノ酸から順に溶出される。

 

陽イオン交換クロマトグラフィーでアミノ酸・タンパク質の分離を行うと、
等電点の低い(酸性の強い)アミノ酸・タンパク質から順に溶出される。

 

陽イオン交換クロマトグラフィーによるアミノ酸またはタンパク質の分離では、
まず、全てのアミノ酸またはタンパク質を陽イオン交換体に結合させる。
そのために、分子全体として正電荷を帯びるよう移動相のpHを低くするが、
少なくとも等電点より低いpHにしなければ正電荷を帯びない。

 

次に移動相のpHを段階的に上げていくと、
等電点の低い(酸性の強い)アミノ酸・タンパク質から順に正電荷を帯びなくなって溶出していく。
よって、陽イオン交換クロマトグラフィーでは、
等電点の高い(塩基性の強い)アミノ酸・タンパク質は比較的に遅く溶出される。

 

関連問題は下記のリンク先を参照
陽イオン交換クロマトグラフィーでのアルギニン、グルタミン酸、グリシンの分離 101回問100の2,4

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