医薬品化学 ゾルピデム酒石酸塩 第101回薬剤師国家試験問209
第101回薬剤師国家試験 問209
ゾルピデム酒石酸塩に関する記述の正誤を判定してみよう。
1 窒素原子アはsp3混成軌道をもつ。
2 破線で囲んだ環は芳香族性をもつ。
3 窒素原子イは、3つの窒素原子のうち最も塩基性が高い。
4 酒石酸の立体異性体は、図に示したものを含めて4つある。
5 この酒石酸は(2R, 3R)の立体配置を有する。
第101回薬剤師国家試験 問209 解答解説
ゾルピデム酒石酸塩(マイスリー)の作用機序は下記の通り。
「GABAA受容体複合体のベンゾジアゼピン結合部位のω1受容体に選択的に作用し、GABAA系の神経抑制機構を増強して催眠鎮静作用を示すと考えられている。睡眠潜時を短縮し、REM睡眠に影響することなく徐波睡眠を増加させる。」
◆ 1,2について
1 × 窒素原子アはsp3混成軌道をもつ。
→ 〇 窒素原子アはsp2混成軌道をもつ。
2 〇 破線で囲んだ環は芳香族性をもつ。
詳細は下記のリンク先を参照
ゾルピデムの環の芳香族性 101回問209の1,2
◆ 3について
3 × 窒素原子イは、3つの窒素原子のうち最も塩基性が高い。
→ 〇 窒素原子アは、3つの窒素原子のうち最も塩基性が高い。
詳細は下記のリンク先を参照
ゾルピデムの窒素の塩基性 101回問209の3
◆ 4,5について
4 × 酒石酸の立体異性体は、図に示したものを含めて4つある。
→ 〇 酒石酸の立体異性体は、図に示したものを含めて3つある。
5 〇 この酒石酸は(2R, 3R)の立体配置を有する。
詳細は下記のリンク先を参照
酒石酸の立体異性体 101回問209の4,5
★他サイトさんの解説へのリンク
第101回問208,209(e-RECさん)