イリノテカンはカンプトテシンの誘導体 96回問11d

96回薬剤師国家試験問11d

 

イリノテカン塩酸塩水和物に関する記述の正誤を判定してみよう。

 

イリノテカンは植物アルカロイドのカンプトテシンの誘導体 96回問11d

 

d 植物アルカロイドであるカンプトテシンの誘導体である。

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96回薬剤師国家試験 問11d 解答解説

 

イリノテカンは植物アルカロイドのカンプトテシンの誘導体 96回問11d

 

d 〇 植物アルカロイドであるカンプトテシンの誘導体である。

 

カンプトテシンは、ヌマミズキ科のカレンボク(キジュ)やクロタキカズラ科クサミズキに含まれるキノリンアルカロイドである。トリプタミン(トリプトファンの脱炭酸生成物)とセコロガニンを原料として生成され、生合成の観点から、変形したモノテルペノイドインドールアルカロイドにも分類される。

 

イリノテカンは植物アルカロイドのカンプトテシンの誘導体 96回問11d

 

イリノテカンは植物アルカロイドのカンプトテシンの誘導体 96回問11d

 

イリノテカンはカンプトテシン誘導体の抗がん剤であり、生体内のカルボキシエステラーゼでエステル結合が加水分解され、活性代謝物のSN-38を生成するプロドラッグである。

 

イリノテカンは植物アルカロイドのカンプトテシンの誘導体 96回問11d

 

SN-38はI型DNAトポイソメラーゼを阻害することによって、DNA合成を阻害する。殺細胞効果は細胞周期のS期に特異的であり、制限付時間依存性に効果を示す薬剤である。
SN-38はUDP-グルクロン酸転移酵素によりグルクロン酸抱合され、不活化される。

 

 

★ イリノテカン塩酸塩水和物の水溶性

 

イリノテカンは活性体のSN-38に1,4´-ビピペリジン-1´-カルボニル基を結合したものだが、これによりアミンの塩酸塩とすることが可能となり、注射剤として用いるための水溶性が得られている。

 

イリノテカンは植物アルカロイドのカンプトテシンの誘導体 96回問11d

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