シクロヘキサン アキシアル,エクアトリアル,環反転 薬学化学
本ページでは、シクロヘキサンのいす形配座のアキシアル結合、エクアトリアル結合、環反転について説明しています。
★ アキシアル結合・エクアトリアル結合とは
シクロヘキサンのいず形配座においては、環を構成する炭素から伸びる結合について、アキシアル結合とエクアトリアル結合の2種に分けられる。
アキシアル結合とは、環に対して垂直な結合である。
エクアトリアル結合とは、環に対して水平に近い結合である。
下記のTは、(1R,2S,5S)-1-chloro-2-isopropyl-5-methyl cyclohexaneのいす形立体配座の1つである。
“a”がアキシアル結合、“e”がエクアトリアル結合である。
また、結合の向きについて、“上”が環炭素から上方向に伸びる、“下”が環炭素から下方向に伸びることも併記している。
★ シクロヘキサンのいす形配座の環反転とは
シクロヘキサン誘導体のいす形配座では、環反転と呼ばれる立体配座の相互変換が起こる。
環反転とは、アキシアル結合とエクアトリアル結合が互いに逆の立体配座同士の相互変換である。
環反転では、アキシアルとエクアトリアルは逆になるが、結合の向き(環炭素から上方向に伸びるか、下方向に伸びるか)は変わらない。
(1R,2S,5S)-1-chloro-2-isopropyl-5-methyl cyclohexaneのいす形配座は、下記のように環反転によりTとUで相互変換している。