ピリミジンヌクレオチドのデノボ合成の経路と原料
本ページでは、ピリミジンヌクレオチドの生合成のデノボ合成(de novo合成)の経路と原料について説明しています。
★ ピリミジンヌクレオチドのデノボ(de novo)合成の過程と原料
ピリミジンヌクレオチドのデノボ合成について、細胞質のカルバモイルリン酸シンテターゼUの触媒により、グルタミン,HCO3−,H2O,2ATPを原料にカルバモイルリン酸が合成され、それとアスパラギン酸が縮合してN-カルバモイルアスパラギン酸が合成される。
なお、ピリミジン塩基の原料のカルバモイルリン酸は、尿素回路のてミトコンドリアにおいてカルバモイルリン酸シンテターゼTにより合成されるものとは異なるので注意。
その後、N-カルバモイルアスパラギン酸からピリミジン塩基の原型としてオロト酸が合成され、オロト酸に5-ホスホリボシル1-ピロリン酸(PRPP)が付加してオロチジル酸(オロチジン一リン酸:OMP)となる。
オロチジル酸(OMP)のオロト酸部分が脱炭酸してウラシルとなり、ウリジル酸(ウリジン一リン酸:UMP)が生成する。
ウリジル酸(UMP)に2つのATPが反応してウリジル三リン酸(UTP)となり、UTPにグルタミン,ATP,H2Oが反応してシチジン三リン酸(CTP)が生成する。
他のピリミジンヌクレオチドのチミジル酸(dTMP)の合成については、
下記のリンク先を参照
チミジル酸合成 チミジル酸シンターゼ
プリンヌクレオチドのデノボ合成については、
下記のリンク先を参照
プリンヌクレオチドのデノボ合成経路
ピリミジンヌクレオチドのサルベージ経路での合成は下記のリンク先を参照
ピリミジンヌクレオチドのサルベージ経路合成