局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

本ページでは、局所麻酔薬の構造の特徴について説明しています。

 

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局所麻酔薬は知覚神経の電位依存性Naチャネルを遮断する。
局所麻酔薬に共通する構造として、3級アミン(親水性部分)とベンゼン環(脂溶性部分)、その両者をつなぐエステルまたはアミドを含む中間鎖を有することが挙げられる。エステルなら安息香酸のエステルで、アミドならアニリンのアミド(アニリド)がほとんどである。

 

下記はコカインの構造である。

 

局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

 

また、コカインはコリンに類似した構造があり、かつ、かさ高い窒素周辺構造と疎水性基の両者を有することから、ムスカリン性アセチルコリン受容体アンタゴニスト作用(抗コリン作用)を示す。

 

その他の局所麻酔薬の構造は下記の通り。

 

局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

 

 

局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

 

 

局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

 

 

局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

 

 

局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

 

 

局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

 

 

エステル型の局所麻酔薬は血中の偽性コリンエステラーゼによる加水分解を受けやすい。
アミド型の局所麻酔薬は血中の偽性コリンエステラーゼによる加水分解を受けにくい。

 

 

下記のオキセサゼインはアミド型局所麻酔薬に分類される。

 

局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

 

オキセサゼイン(ストロカイン)はpH1.0〜2.0の強酸性下でも局所麻酔作用を示すことから、胃粘膜に対する局所麻酔を期待して経口投与で用いられる。他、ガストリン遊離抑制、胃酸分泌抑制、胃腸管運動抑制の作用を示す。
添付文書上の適応は次の通り。
下記疾患に伴う疼痛・酸症状・あい気・悪心・嘔吐・胃部不快感・便意ひっ迫
食道炎、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、過敏性大腸症

 

 

下記のアミノ安息香酸エチルも局所麻酔剤である。

 

局所麻酔薬の構造の特徴 薬学化学

 

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