超共役とは? カルボカチオン・ラジカル,アルケンの安定性との関係

超共役とは何か、簡単に説明。
カルボカチオン・ラジカル、アルケンの安定性との関係についても解説。

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超共役とは、アルキル基がspまたはsp2軌道の原子に結合する時、アルキル基のC−H結合のσ結合の電子が隣接するsp・sp2軌道原子のp軌道に電子が流入することである。超共役は、アルキル基がsp,sp2軌道の原子に対して電子供与基となる一因である。

 

以下では、
@カルボカチオン・ラジカルの安定性と超共役
Aアルケンの安定性と超共役
について述べる。

 

@ カルボカチオン・炭素ラジカルの安定性と超共役
カルボカチオン(C+)や炭素ラジカル(C・)では、置換するアルキル基の数が多いほど、超共役により空のp軌道に電子が流入しやすくなることで電子不足状態が解消されやすくなるので、安定性が高くなる。
したがって、カルボカチオン(C+)および炭素ラジカル(C・)の安定性とアルキル置換基の数について、安定性の高いものから、第3級>第2級>>第1級>メチル の序列である。

 

超共役とは? カルボカチオン・ラジカル,アルケンの安定性との関係

 

 

A アルケンの安定性と超共役
アルケンでは、置換するアルキル基の数が多いほど、熱力学的に安定性が高くなることが知られている。その理由の1つとして、超共役によるアルキル基のC−Hのσ結合の軌道とアルケンの反結合性のπ結合の軌道との相互安定化作用が挙げられている。

 

超共役とは? カルボカチオン・ラジカル,アルケンの安定性との関係

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